① 米国株は最高値圏をキープ
6月22〜26日の週、PCE(個人消費支出物価指数)の発表を市場は無難に消化し、主要指数はそろって史上最高値圏で週を終えました。
② 長期金利の低下がハイテク株を後押し
米10年国債利回りは3.85%前後まで低下。将来の利益を現在価値に換算する「割引率」が下がったことで、AI・半導体関連株には追い風となりました。
③ 円高一服、金は高値維持、原油は小幅高
ドル/円は152円台後半とやや円高方向に動きました。金は高値圏を保ち、原油は小幅に上昇。市場全体として、「利下げ期待」が引き続き相場の下支えとなった一週間でした。
今週を振り返る
主なイベント
6月24日(水)
FRB高官が発言。「利下げに踏み切るには、物価のさらなる改善が必要」との姿勢を改めて示しました。
6月25日(木)
耐久財受注が発表され、市場予想を上回る内容。
6月26日(金)
PCE物価指数は市場予想にほぼ沿った結果となり、安心感から株式市場では買いが優勢となりました。
今週の流れをひと言でまとめると、「物価指標が波乱なく通過し、金利低下が株高を後押し」した週でした。
金利の状況
米10年債利回り:3.85%前後(週末時点)
4%を下回る状態が続いており、将来の利益成長が期待される成長株にとっては引き続き追い風です。市場は年内の利下げ期待をまだ手放していません。
流れを整理すると次のようになります。
PCEが予想並み → 利下げ期待が維持される → 長期金利が低下 → ハイテク株が上昇
主要株価指数(週末時点)
| 指数 | 終値 |
|---|---|
| ダウ平均 | 50,890.45 |
| S&P500 | 7,420.30 |
| ナスダック100 | 27,520.80 |
今週の値動きの印象
PCE発表前はやや様子見ムードが漂いましたが、発表後は安心感から買いが入り、AI・半導体関連が引き続き相場をけん引しました。全体として「高値への警戒感はあるものの、買い優勢の地合い」が続いた週でした。
金と原油
金(Gold):2,378ドル/oz
金利低下を背景に高値圏を維持しています。各国中央銀行による継続的な買い需要も、相場を下支えしています。
原油(WTI):63.10ドル/バレル
中東情勢への警戒感から小幅に上昇しましたが、景気減速への懸念が上値を抑える格好となっています。
為替(ドル/円)
1ドル=152.80円前後(週末時点)
米金利の低下につれ、ドル高の勢いはいったん落ち着きました。
円建てで資産を保有している場合、米国株が値上がりしても円高が進むと、評価額の伸びが抑えられることがあります。株価・為替・金利の3つをセットで確認する習慣が、長期投資には欠かせません。
来週の見どころ
注目の経済指標
- ISM製造業景況感指数
- JOLTS求人件数
- 米雇用統計
来週は再び「雇用」が市場の最大テーマになりそうです。
引き続き注目のテーマ
- AI関連の設備投資の動向
- 半導体需要の持続性
- 利下げ期待と長期金利の行方
来週のシナリオ
強気シナリオ
雇用統計が市場予想並みにおさまり、米10年金利が3.9%未満を維持できれば、ナスダック100を中心に堅調な展開が続きやすいでしょう。
中立シナリオ
雇用統計・金利ともにほぼ予想通りなら、高値圏でのもみ合いが続く可能性があります。
弱気シナリオ
雇用統計が大幅に上振れし、米10年金利が4%方向へ上昇するようなら、利益確定売りが優勢になる場面も想定されます。
長期投資家のチェックリスト
行動編
- 積立投資を淡々と継続する
- 高値圏に入ったいま、資産配分を改めて確認する
- 金利・為替・株価を定点観測する習慣をつける
リスク管理編
- 円建ての評価額を定期的に確認する
- テック株への集中度が高まっていないか見直す
- リバランスの基準を事前に決めておく
用語の整理
PCE
FRBが金融政策の判断において最も重視する物価指標。
米10年債利回り
市場金利の動向を読む際に広く参照される代表的な指標。
割引率
将来の利益を現在の価値に換算するために使う金利のこと。
ISM景況感指数
企業活動の勢いを測る景気指標のひとつ。
リバランス
時間の経過とともにズレた資産配分を、当初設定した比率に戻す作業のこと。
出典
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任のもとで行ってください。






