● 2月2日〜6日の米国株は、週後半に発表された米雇用統計を受けて金利が上昇し、株価はやや調整となりました。年初からの上昇に対する「ひと休み」の週といえます。
● 米10年国債利回りは4.2%前後まで上昇。将来の利益を現在価値に換算する際の割引率が上昇したことで、株価の上値が抑えられる要因となっています。
● ドル/円は157円台と円安基調が継続。金は底堅い動き、原油は需給懸念から軟調な展開となり、資産ごとの方向性がはっきりした1週間でした。
今週の振り返り
イベントカレンダー(JST)
2月2日(月): 週明けは前週の落ち着いた流れを引き継ぎ、株式市場は小動きとなりました。
2月5日(木): 雇用統計の発表を控え、株式・為替市場ともに様子見ムードが強まりました。
2月6日(金): 米雇用統計が発表され、雇用の強さが意識されたことで金利が上昇。株価は一時下押しされました。
今週は「雇用 → 金利 → 株」という、教科書通りの反応が見られた週となりました。
金利の動き(米10年債利回り = 割引率の代表的指標)
米10年債利回り: 4.21%前後(週末時点)
雇用の強さ = 景気の底堅さが意識され、利下げ時期がやや後ずれするとの見方が出ています。
水準そのものよりも、「4%を明確に上回った状態が続くか」が今後の焦点となりそうです。
株式市場(主要指数・週末時点)
ダウ平均: 49,050.80
S&P500: 6,915.40
ナスダック100: 25,620.30
今週の市場の雰囲気
年初からの上昇により高値圏で推移していましたが、雇用統計をきっかけに一服しました。
「崩れてはいないが、勢いは落ち着いた」というのが率直な印象です。
商品市場
金(Gold): 2,090ドル/oz
金利上昇にもかかわらず底堅く推移。リスク分散先としての需要が継続しています。
原油(WTI): 68.10ドル/バレル
世界景気への慎重な見方から上値が重く、弱含みで推移しました。
為替(ドル/円)
1ドル = 157.40円前後(週末時点)
米金利上昇を背景に円安が進行。ただし当局のけん制もあり、スピードは限定的となっています。
来週の注目ポイント
経済カレンダーのチェックポイント
米CPI(消費者物価指数): 雇用に続いて物価がどう出るかが最大の焦点となります。
FRB高官の発言: 雇用・物価をどう評価するかに注目が集まります。
注目テーマ
金利とグロース株: 金利が高止まりすると、ハイテク株は選別色が強まりやすくなります。
景気敏感株: 雇用の強さをどう織り込むかがポイントです。
為替: 157円台が定着するか、調整が入るかが注目されます。
シナリオ分析(条件分岐で考える)
強気シナリオ: CPIが落ち着く → 金利低下 → 株価は再び上向きに
中立シナリオ: 雇用が強く物価は安定 → 金利横ばい → 株価はレンジ相場
弱気シナリオ: 物価も強い → 金利上昇 → 高値圏の株価に調整圧力
長期投資家の行動(一般論)
やるべきこと
積立投資は継続(雇用統計で方針を変えない)
高値になった資産の比率を確認
金利と株価の関係を定点観測
リスク管理
為替・金利・株をセットで確認
テーマ(AI・ハイテク)への集中度を点検
用語解説
雇用統計: 米国の雇用状況を示す重要な経済指標。景気の強さを測る代表的なデータの一つです。
割引率: 将来の利益を今の価値に換算するための金利。金利が上がると将来の利益の現在価値は下がります。
高止まり: 高い水準で動かずにいる状態のこと。
調整: 上がりすぎた後に一時的に下がる動き。市場が健全性を保つための自然な動きです。
免責事項
本稿は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。






