ブロードコムの数字の読み方:セグメント構成・粗利・FCFはどうつながる?|米国テック深掘り:ブロードコム編[5/7]

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目次

ポイントまとめ

  • ブロードコムは「半導体(景気の波が出やすい)」と「インフラソフト(VMware=継続課金が多い)」のミックスで、数字のブレ方が変わる
  • 見る順番は①売上構成 → ②粗利(利益の出やすさ)→ ③FCF(自由に使える現金)。このつながりが分かると”強さ”が見える
  • 配当や自社株買いは、気分ではなく**FCF(フリーキャッシュフロー=事業で稼いだ現金のうち自由に使える分)**が土台。FCFが崩れると還元も続きにくい

まず結論:AVGOは「PLよりキャッシュ」で読むと理解が早い

ブロードコムは、投資家が期待するものが比較的はっきりしている。それは「成長」だけではなく、高い収益性と、強いキャッシュ創出力だ。

そのため、初心者でも迷いにくい読み方は以下の通りだ。

  • 売上が伸びているか(どの柱が伸びたか)
  • 粗利が守れているか(値下げや競争で削れていないか)
  • FCFが出ているか(還元の原資が増えているか)

指標① セグメント構成:半導体とソフトの”比率”を見る

ブロードコムは大きく以下の2本に分かれる。

  • Semiconductor Solutions(半導体)
  • Infrastructure Software(インフラソフト=VMware等)

ここで見るポイントは「どっちが増えたか」だけではなく、比率の変化だ。

  • 半導体が伸びる局面:AI投資サイクルに乗って伸びやすいが、波も出やすい
  • ソフトが効く局面:伸びは緩やかでも、下支え(安定感)になりやすい

つまり、売上成長が同じでも読み方が変わる。

  • 半導体主導の成長=「景気とCAPEXの波」が入りやすい
  • ソフト主導の成長=「安定課金」で守りやすい

指標② 粗利:高水準でも「ミックス」で動く

粗利(粗利率)は「価格の強さ」「付加価値」「ビジネスの質」が出やすい数字だ。ブロードコムの場合、粗利が動く要因はシンプルで、だいたい以下の3つである。

  • 売上ミックス:ソフト比率が上がると(一般に)粗利が守られやすい
  • AI関連の需給:ネットワークやカスタムチップが強いと、価格が崩れにくい
  • 統合・コスト構造:買収後の統合が効くと、利益率に反映されやすい

ここで注意点。粗利が一時的に動いても、すぐに「良い/悪い」と断定せず、「ミックス(半導体⇄ソフト)」とセットで見るのがコツだ。

指標③ FCF:ブロードコムの”本丸”

FCF(フリーキャッシュフロー=事業で稼いだ現金のうち自由に使える分)は、ブロードコムを見る上で最重要級だ。

理由は簡単で、AVGOは経営思想として以下を**「FCFで回す」**色が強いからである。

  • 投資
  • 負債管理
  • 配当
  • 自社株買い

FCFを見るときのチェックポイント

  • FCFが売上と一緒に増えているか(成長がキャッシュに変換できているか)
  • 大型買収後に、FCFが想定どおり回復・安定しているか
  • 「FCFの見通し」について会社が強気か慎重か(ガイダンスのトーン)

指標どうしのつながり:3段ロケットで考える

ブロードコムの”数字の物語”は、だいたい以下の順でつながる。

  1. **売上構成(半導体/ソフト)**が変わる
  2. それが**粗利(利益の出やすさ)**に影響する
  3. 最後に**FCF(現金の残り方)**に反映される
  4. その結果として配当・自社株買いの余力が生まれる

なので、配当や自社株買いだけを見て判断するより、FCF→還元の順で追うのが安全だ。

よくある誤解

  • 「AIが強い=ずっと伸びる」:AI投資には波があり、半導体の数字は揺れる。だからこそ、ソフトの下支えとセットで見る
  • 「粗利が高い=無敵」:粗利はミックスで動くので、半導体/ソフトの比率を見ないと読み違える
  • 「配当が増えている=安心」:還元はFCFが土台。FCFが細れば還元は続きにくい

1ステップ実務

BroadcomのIRページで直近4四半期の「Semiconductor Solutions」「Infrastructure Software」「Free cash flow(またはCash flow from operationsとCAPEX)」を同じ表に転記し、「ミックス→粗利→FCF」の流れが崩れていないかだけ確認しよう。

https://investors.broadcom.com/financial-information/quarterly-results

免責

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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この記事を書いた人

“守りは投資信託、攻めは米国テック”。そんなコア・サテライトで
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