● 12月1日〜5日の週、米株はやや持ち直し。特に利下げ期待の高まりで、週末に主要3指数がプラス着地へ。 (AP News)
● 米10年債利回りは安定〜やや低下傾向。割引率が下がることで、グロース株への追い風となる可能性。 (Reuters)
● ドル/円はおおむね円安水準、金と原油は方向感に波あり ― 安全資産と景気敏感資産の間で揺れた1週間。
目次
今週の振り返り
イベントの地図(JST)
- 12月1日(月):月初の取引で米国株は下落。債券利回りの上昇と、暗号資産の調整が重荷。 (Reuters)
- 12月4日(木):インフレ関連データや経済指標への注目が高まり、利下げ期待の後退リスクと安定期待の綱引き。 (Reuters)
- 12月5日(金):週末にかけて利下げ観測が再燃し、株式に買い戻し。特にテック・成長株中心に上昇。 (Reuters)
金利の位置(米10年=割引率の代表/方向>水準)
- 米10年債利回りは週前半に上昇したものの、その後やや低下し、“4%前後”で推移。割引率が落ち着き、株式(特に成長株)にとって支え。 (Reuters Japan)
- ただし、年末ということで流動性低下や需給混乱のリスクがあり、金利の乱高下には注意が必要。
株式(指数と主なテーマの手触り)
- 主要指数(米国金曜引け)
- 手触り感:月初めの売り圧・利回り上昇からの調整→利下げ期待で持ち直し。とはいえ、“利下げ期待の行方”と“インフレ/景気データ”の両方に敏感という、揺れやすい地合い。
金と原油(安全資産/期待インフレの鏡)
- 金(Gold) は、割引率低下+不透明感の中でやや買われる場面あり。ただし上昇を牽引するには材料不十分という印象。
- 原油(Crude Oil) は需要見通しや景気動向を映しつつ、週末にかけてはやや持ち直し。インフレ期待との兼ね合いで、方向感は定まりづらかった。
為替(ドル/円レンジと円建ての注意点)
- ドル/円は円安傾向で推移。海外資産を保有する日本投資家にとっては、円建てリターンの上振れ期待が続く一方、反転リスクへの備えも必要。
- 為替の乱高下が為替ヘッジ・ポジション管理の重要性を高める週だった。
来週の注目(見どころ)
経済カレンダーの要所(JST)
- 米国の雇用統計・インフレ関連データの再注目。年末に向けた金利観測に直結。
- 年末商戦・小売決算・消費者心理データ:景気の“実体”を見る材料として重要。
- 中央銀行の金融政策(特に米Federal Reserve = FRB)発言・市場の利下げ織り込みの動き。
テーマ(製品・AI・政策など)
- テック/成長株:割引率低下の追い風で再評価されやすい。ただし業績の“実”が問われやすい時期。
- 景気敏感セクター:小売・消費・素材関連。年末商戦の結果や金利動向に反応しやすい。
- 為替リスク:ドル高・円安継続が見込まれる中、日本の投資家はヘッジの検討も。
シナリオ(条件分岐で考える)
- 強気:インフレ鈍化・利下げ実現 → 割引率低下+流動性改善 → グロース再評価・株高
- 中立:インフレ・景気データおおむね安定 → 金利も安定 → 株式はレンジ推移
- 弱気:インフレ反復・利下げ後退 → 割引率上昇+景気懸念 → 安全資産志向+株安
長期投資家の行動(一般論)
やることリスト
- 定期積立の継続:ボラティリティのある時期こそ、時間分散が効果的
- ポートフォリオの点検:グロース株・ハイテク偏重になっていないかチェック
- 為替・金利リスクの確認:特にドル建て資産の円換算での評価を意識
リスク管理
- ヘッジ戦略の検討:為替変動や金利急変に備える
- 分散投資:株だけでなく、債券・金・現金など複数資産を併用
用語辞典(やさしく)
- 割引率:将来の利益を今の価値に直すための金利。割引率が下がると株価にとって有利。
- グロース株:利益や成長を重視して投資される企業株。割引率や金利に敏感。
- 流動性:市場で売買されやすさ。流動性が低いと、値動きが激しくなりやすい。
- ヘッジ:為替・金利・信用などのリスクに対してとる「保険」。
- レンジ相場:上にも下にも大きく動かず、ある一定の価格帯での値動きが続く相場。
免責事項
本稿は一般的な情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。





