📘 第1回:ファンダメンタル分析とは? ― 株価の”中身”を知る考え方

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🔹3行でわかる要点

  • ファンダメンタル分析(企業の本質的価値を調べる方法)は、会社の健康診断を見るようなもの
  • 株価の裏にある「利益・資産・現金の流れ」を、数字とストーリーで読み解く
  • テクニカル分析(株価チャートを使った分析)と組み合わせると、判断の精度が上がる

🔹まず押さえておきたい5つのポイント

  1. 「価値」を数字で考え、株価とのギャップ(割安・割高)を意識する
  2. 短期よりも中長期の企業体質を見るのが基本
  3. 見るべき資料はPL・BS・CFの三点セット
  4. 指標(PER・PBRなど)は単体ではなく、”理由”とセットで読む
  5. まずは身近な1社から、小さく深く始める

目次

記事

株価は毎日変動しますが、その裏側には企業の事業活動があります。**ファンダメンタル分析(企業の本質的価値を調べる方法)**は、この活動の成果を数字で確かめるアプローチです。たとえば売上や利益の推移、資産と借金のバランス、現金の増減といった基本データを手がかりに、「この会社は今どれくらいの実力があって、これからどうなりそうか」を冷静に見極めていきます。

まず理解しておきたいのは、株価=人気、価値=実力というイメージです。人気が先行すれば株価は高めになり、逆に注目されていなければ低めになります。そこで、実力(価値)に対して株価が安いのか高いのかを考えるのが出発点になります。この”ギャップ”を見つけるには、数字の表面だけでなく「なぜこの数字になっているのか」という背景を追う姿勢が欠かせません。

見るべき基本資料は三つ

  • 損益計算書(PL):一定期間の稼ぎを示す表
    売上、営業利益、純利益の流れを確認します。特に本業の強さを示す「営業利益」に注目しましょう。
  • 貸借対照表(BS):ある時点の資産・負債・純資産の一覧
    保有している資産と抱えている負債のバランスから、企業の安定性が見えてきます。自己資本比率(会社の元手の厚み)も要チェックです。
  • キャッシュフロー計算書(CF):現金の出入りを示す表
    利益が出ていても現金が増えていないケースもあります。営業・投資・財務の3区分を見て、現金を生み出す力や資金繰りに無理がないかを確かめます。

指標の正しい使い方

  • **PER(株価収益率=株価が利益の何年分か)**が低い=お得、とは限りません。業績悪化への不安が織り込まれている場合もあります。
  • **PBR(株価純資産倍率=株価が純資産の何倍か)**が高い=割高、とも言い切れません。資産では測れないブランド力や成長期待が反映されていることもあります。

指標は”症状”、企業の状況は”原因”です。症状だけで結論を出さず、原因を探るのが安全な分析の鉄則です。

時間軸の使い分け

時間軸も重要な視点です。テクニカル分析(株価チャートを使った分析)で短期の流れを把握しつつ、ファンダメンタル分析で中長期の方向性を見ていきます。たとえるなら、テクニカルは波、ファンダメンタルは海の深さ。波の高さだけでは航路を決められませんし、深さだけでも日々の舵取りはできません。両方を”道具”として使い分けることが大切です。

初心者がつまずきやすいポイント

初心者がよく陥るのは、広く浅く見すぎてしまうことです。最初から複数企業の比較に飛びつくより、身近な1社を選んで、数字の背景を追う練習から始めるのがおすすめです。自分が使っているサービスの会社を選ぶと、ニュースと数字が結びついて理解が早まります。

ニュースで「新製品が好調」と聞いたら、PLの売上や営業利益率に変化が出ていないか、BSの在庫やCFの営業キャッシュフローに兆しがないかを確かめてみましょう。このニュースと数字の往復が、”読み解く力”を育てていきます。

完璧主義は手放そう

最後に大切なのは、完璧主義を手放すことです。すべての数字を一気に理解する必要はありません。まずはPLの3項目(売上・営業利益・純利益)と、BSの自己資本比率、CFの営業キャッシュフロー——この5点だけで十分に手応えが得られます。慣れてきたらROE(自己資本利益率=元手に対する稼ぐ力)やフリーキャッシュフロー(自由に使える現金の余力)などを少しずつ加えていきましょう。


🧩1ステップ実務(すぐできる行動)

  1. 身近な上場企業を1社決める(自分が日常で使う製品・サービスの会社)
  2. 直近2期分のPLを見て、売上・営業利益・純利益の増減に○/△をつける
  3. BSで自己資本比率の水準(目安:おおむね40%以上は厚め ※業種により変動)をメモ
  4. CFで営業キャッシュフローがプラスかを確認し、その理由をIR資料(投資家向け情報)の説明文から1行で抜き書きする

🕔5分チェック(確認項目)

  • [ ] 「株価=人気、価値=実力」という整理で考えられた
  • [ ] PL・BS・CFの役割の違いを一言で説明できる
  • [ ] 指標は”症状”、背景の”原因”を探す意識を持てた
  • [ ] 観察する1社を決め、PLの3項目に○/△をつけた

❓よくある質問

Q1. 指標の基準は固定ですか?
→ 固定ではありません。業種・景気・金利環境によって「適正」とされる水準は変わります。同業他社との比較過去推移で相対的に見るのが安全です。

Q2. ニュースと数字、どちらを先に見ればいい?
→ どちらでも構いませんが、初心者は数字→ニュースの順が理解しやすいです。数字で変化点を見つけて、ニュースで理由を確認する流れがおすすめです。


⚖️免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定銘柄の推奨や売買指示、価格予想を行うものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。日付・制度・数値は変動しますので、最新情報は必ず公式資料でご確認ください。

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この記事を書いた人

“守りは投資信託、攻めは米国テック”。そんなコア・サテライトで
ムリなく増やす方法を発信しています。新NISA×積立×仕組み化で、
迷わず続けるための手順をシンプルに。

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