【米国テック深掘り|テスラ編 [7/7]】12か月シナリオ&持ち方:Bull/Base/Bear+配分例

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ポイントまとめ

  • テスラを見る軸は「EV販売台数」「エネルギー事業の成長」「FSDとソフトウェア収益の実装速度」の3点
  • シナリオは「販売量と利益のバランス」次第で分岐。12か月の株価レンジはマクロ環境と価格戦略に左右される
  • 投資家はサテライト(補助的)ポジションとして保有し、点検は「四半期決算+主要イベント時」が無理のないペース

前提の整理:何が”前提”を動かすのか

テスラの1年先を見通す際、以下の3つの変数を押さえておくと全体像が掴みやすくなります。

1. EV販売台数と価格ミックス

金利動向・競合状況・補助金制度が直接影響します。販売台数が伸びても値下げを続ければ、利益は伸び悩みます。

2. エネルギー事業(Megapack/Powerwall)

設備投資が一巡して稼働率が上がれば、粗利益率の改善が期待できます。

3. FSDとソフトウェア収益

自動運転ソフトやサブスクリプションが、どこまで有料化・普及するかが鍵となります。

この3軸を組み合わせることで、2025〜26年のシナリオを描くことができます。


12か月シナリオ(Bull / Base / Bear)

シナリオ前提方向性
Bull(強気)エネルギー導入量が記録更新、FSD有料化が進展。EV販売が横ばいでも粗利率が改善営業利益率が回復し、株価は構造的収益力への再評価が進む
Base(中立)EV販売は前年並み、値下げは抑制的。エネルギーは安定成長、FSDはベータ段階が継続利益は横ばい圏内で推移。成長期待と実績がバランス
Bear(弱気)価格競争・金利高止まり・規制強化が重なり、粗利率が10%台前半で停滞投資家の関心は再び「利益確保」へシフト。調整局面の可能性も

重要:いずれのシナリオでも、「エネルギー+ソフトウェア」の収益貢献が続くかどうかが、テスラの業績耐性を左右します。


サテライト配分例と点検頻度

  • **コア資産(インデックス・ETF)**を基礎としつつ、サテライトポジションとして5〜10%程度でテスラを組み入れるのが現実的
  • 保有の点検タイミングは、**四半期決算+製品イベント(Investor Day / 新車発表)**が目安
  • 短期的な株価変動に一喜一憂せず、「粗利率・エネルギー・FSDの3指標が揃って改善しているか」を定点観測するのがコツ

見直しのチェックリスト

保有を継続するか判断する際は、以下の3点を確認しましょう。

✓ 粗利率は回復しているか?

→ 価格競争が落ち着いてきたサインです

✓ エネルギー事業は伸びているか?

→ 利益の質が改善している証拠です

✓ FSDの提供地域や課金率は拡大しているか?

→ サブスクモデルの進行度を測る指標です

これら3つが「横ばい以上」であれば、構造的な悪化ではなく”投資の助走期”と捉えることができます。


実務的な1ステップ

テスラIRサイトの**「Quarterly Updates」セクション**をブックマークし、各四半期の以下の数値を表で記録していきましょう。

  • Automotive gross margin(自動車部門粗利率)
  • Energy deployments(エネルギー導入量)
  • FSD updates(FSD関連アップデート)

🔗 Tesla IR – Quarterly Updates


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免責事項

本稿は一般的な企業理解のための情報提供を目的としており、特定銘柄の推奨や売買助言ではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。

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この記事を書いた人

“守りは投資信託、攻めは米国テック”。そんなコア・サテライトで
ムリなく増やす方法を発信しています。新NISA×積立×仕組み化で、
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